量子的 2014 8 30

 最近も、理化学研究所の小保方さんが発案した、
STAP細胞がニュースになっていますが、
この問題は、量子論の効果の範囲の問題だと思っています。
 量子論の効果は、その大きさが、
野球のボールでは、全く影響がないと考えてよいのですが、
原子レベルでは、大きな影響があります。
 問題は、分子レベルは、量子論の影響の範囲かということです。
一説には、分子レベルでも、量子論の影響があるという説があります。
 ここが難しいところでしょう。
原子レベルでは、確実に量子的な影響があると言えても、
分子レベルでは、影響が出るか出ないかは、不確実なものがあります。
 ところで、「量子的」とは、どういうものか。
簡単に言ってしまえば、
物質とは、粒子であり、波でもあるということです。
 また、観測すれば、波の性質を持ったものが、
一点に収縮することによって、粒子のような存在になるということです。
 さらに言えば、観測すれば、そこに存在していても、
観測していないときは、存在するか存在しないか不確実であるということです。
要するに、確率的に存在しているということです。
 よくある原子モデルでは、
原子核の周りを電子が衛星のように回っている図がありますが、
これは、方便であり、正確ではありません。
 基本的には、電子は、原子核の周りに、
確率的に存在し、電子雲のような状態で存在します。
観測すれば、一点に収縮し、粒子のような姿をとるでしょうが、
観測していないときは、やはり、電子は確率的に存在していると言うべきでしょう。
 これを読んで、
「観測すれば存在し、
観測しなければ存在するかわからないというのでは、大変だ」と思ったでしょうが、
こうした量子的影響は、日常生活で使う物では、ほとんど影響が出ないのです。
 あくまでも、量子的影響が出るのは、原子レベルの話です。
問題は、分子レベルでも、影響が出るかということです。
 まだまだ、量子論は、物理学の世界を出ていません。
将来は、量子論が、生物学や工学にも広がっていくでしょうが、
それは、今から数十年後となるでしょう。
 ところで、「物質とは、粒子であり、波でもある」とは、わかりにくいものがあります。
これを「物質とは、粒子であり、エネルギーでもある」と言い換えた方がよいかもしれません。
質量とエネルギーは、等価であるからです。






































































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